夏のコラージュ2
たもつ



自動販売機で「夏の海」を買った
ペットボトルの海を一日中見て過ごした
水平線には夕日も沈んだ
家に帰り
何処に行っていたのか聞く妻に
海、と答えた
妻は、ウソ、と呟いた
出会った頃から
僕らの指の形はよく似ていた
本当は海なんて
なかったのかもしれない



自由詩 夏のコラージュ2 Copyright たもつ 2020-01-29 18:15:08
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