メモ
はるな


「みつば…」と寝言しながら寝がえりをうつむすめの手のひらから、バニラの匂いがする。きょうは日曜日で、クッキーを作って焼いた。くま、うさぎ、星のかたちの抜き型、「ハートの型あったらよつばのクローバーつくれるよね。こんどかいにいく?」「あっ、そしたらみつばもつくれるよね?」って話した。夢まで世界は繋がってて、それは現実ではないけど存在する。
わたしはきのう、あれっ詩は現実なのかな?願望だったり絶望だったりするけどもそれって詩かな?それとも詩は虚構かな?だとしたらさびしいな、リアルなフィクションなのか、フィクショナルなリアルなのか、どっちが正しいかな?と思っていて、良いとか、悪いとかいつも迷うけど、私にとって正しいことは(ほとんどの場合において)決められるのだから、詩だって現実なのか虚構なのか決められるとおもった(あるいは詩ごとにそれが違うとしても)、えっそれって詩かな?
バニラは、手のひらじゃなくて夢から匂ってる。まるい手からはお風呂のあとの石鹸のにおい、あせばんだ温い可愛い。頬からも髪の毛からもバニラは匂わないよ。それは現実ではないけど存在する。多くの詩についてもそうであったらと思ったよ。


散文(批評随筆小説等) メモ Copyright はるな 2020-01-26 23:56:51
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