硝子のてんとう虫は凍空を飛ぶ
R
だだっ広い雪原の片隅
柏はカラカラと葉を震わせ、
息苦しさを覚えるほどに白い小径を
雪焼けした子供たちが駆けていく。
チリリ
チリリ
チリチリ
チリリ
風の子を追うように一斉に飛んだ
きらめきが朝一のバスを待つ列を包みこんでいる。
自由詩
硝子のてんとう虫は凍空を飛ぶ
Copyright
R
2020-01-21 21:22:42
縦