瞳の行方
秋葉竹


あの時計は今はもう札幌あたりに
転がっているだろうか

砂浜のボタンがまだ鳥取の近辺で
埋没しているみたいな世紀末

そういえば《少女》を革命するアニメが
20年以上前に流行ったけれど

20年経ったいま
《少女》は革命されたと言えるのだろうか?

どんな嵐の夜も
眠れなかったまぶたも

いつか綺麗な想い出に
変わる日がきっと来ると

尚も信じている、信じている
今日も信じている、信じている

正義の瞳はもう大阪あたりで
眠っているだろうか

あゝ、僕は知っている
深淵の黒い月光を。

そういえば彼女の歌う
奄美大島の歌は青い光で

空と海を切りとっていた
なにも知らせずに、ただ蝶も舞っていた






自由詩 瞳の行方 Copyright 秋葉竹 2020-01-18 09:29:20
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