エゴ・エリスⅠ 従者の祈り
PAULA0125
従者の祈り
其は虚慢に非ず 神より賜りし巨万の富。
人たりながら 人の世に生き難い者
神の子でありながら 兄弟に拒絶された者
また 神の慈しみを奪われた者 その者なり。
我が神よ 貴方の子は永き孤独と沈黙の上に
貴方を賛美する歓びを得た。
その賛美を 兄弟達は喜ばないことも
またこの賛美を 妬む兄弟達がいることも
貴方の子が知るように 計られた。
その故に主よ
この
王国
(
オラティオ-ニス・
)
の
(
エニ・
)
祈り
(
レギニューマ
)
を共に唱えた
名も知らぬ我が友を祝福し給え。
その才覚に限りない祝福を。
そして それを受け入れる者達に歓びを。
私は貴方の授けたこの
恩寵
(
めぐみ
)
で 貴方を讃えよう。
万群の神よ 神話の王よ 神々の神よ。
貴方が良しとされた全ての神々を。
私は歌おう 例え私の信仰が疑われても。
貴方の創った神話の美しさを誉めよう。
貴方の創った神々の優しさを誉めよう。
貴方の創った諸仏の悟りに身を浸そう。
新しき契約を使わし給えり 我が神よ、
今こそ旧き
神
(
かち
)
を捨て 新しい
風
(
ぷしゅけ
)
を受けよう。
全ての垣根を越えて吹く
息吹
(
ぷしゅけ
)
に 詩を乗せよう。
もし御心でないならば 我が筆を取り折られよ。
私はそれに従い。
貴方が与えられる新しい筆を纏う支度をしよう。
即ち
何人たりとも 我が賛美を侮辱すること能わず。
我は汝なりき
(
トゥー・フィー
)
汝は我にならむ
(
エゴ・エリス
)
。
然るにこの祈りは 我と読者のものなりや。
自由詩
エゴ・エリスⅠ 従者の祈り
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PAULA0125
2020-01-10 19:56:15縦