冷たい花。
秋葉竹


その冷たい花が
君の心へ舞いおちて、

白雪みたいと思った
僕は、
そんな、おろかものだった。

ただ揚羽蝶を切るような
疾風が、
この野原に吹き狂う。


瞳が汚いヤツの
残された時間は、
血走った嫉妬心より
作られ始めたか、

罪のせいで
縦に振る首の白さが
真っ赤なセーターの中から
光った気がしたけれど、

雷鳴より、
速く傷つく気持ちを
その光に向けている、冷たい花。







自由詩 冷たい花。 Copyright 秋葉竹 2020-01-07 21:49:07
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