奇蹟
草野春心



  煩い町に
  ふれて
  僕は 意味のまえにいた

  夕がた
  本をよんで
  考えることを考えて
  きみの眼を 思う

  押しつぶした 光が
  なんどもまるくちらばる
  ぼくだけの眼を 思う

  奇蹟だったのかもしれない
  きみと会って 朝も晩も話をした
  すべての 思い出せない言葉たちは




自由詩 奇蹟 Copyright 草野春心 2019-12-21 18:57:21
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