バカで愚かでしあわせな夜を、夜を
秋葉竹


リセットをしたくて熱いシャワー浴びても
鏡に映った私はまだだめだ

シャワーを浴びればリセットできると
信じていられたどんなに不運な一日だって

どんなに悲しい夜でさえ
涙を流さなくて済む心のリセット

耳を手で塞いでも聞こえる嫌な声、
夜にはシャワー音で消し去る

涙が滲む心の痛みを
どこで叫べばいいの

急に消える太陽
アンド
冷え切った月
アンド
冷え切った私
アンド
急に消えるあなた

どこで叫べばいいか、
忘れてしまった人に

その部屋から出て行くべき街が
舌を出してるように見えるから嫌だと

両眼を両手で覆って眠る
どこから流れたのかこの血は、

いない人を捜すのですね?
それも心の中の窓をひとつひとつ訪ね

太陽の光を浴びた犬が元気に駆けてくる
そんな暖かい温もりが光り輝き

むろん、そんなもの、ただの夢の物語だから
真っ白な光にフェードアウトしてゆく

そんなのさ、死にたくなるよなぁって
うつむいている色んなことがあったからって

忘れてはいけないしあわせも、ね、それで
もういいというのなら、それでもいいかな?







自由詩 バカで愚かでしあわせな夜を、夜を Copyright 秋葉竹 2019-12-04 23:03:08
notebook Home 戻る  過去 未来