LOVEらぶラブ
こたきひろし

極めて良質で純度の高いLOVEと
そうでもないLOVEの度合いを計測する有向なキカイがあらわれたら
世界は大きく揺らぐだろう

もし
そんなキカイがあらわれたら
相当
世界は混乱するだろう

だとしても
男と女の体の欲求は滴りおちてくるから
ひとつに重なって
理性の裸電球は粉々になって飛び散ったら
そこに心なんて実体のつかめないものが
入り込んでくる隙間は埋まってしまうのに
変化はないだろう
と推測される

そこには
生殖と言う厳然とした法則が横たわっていて
男はおのれの遺伝子をばら蒔きたいし
女は遺伝子を選択して受け容れようとする
自然を基本的には拒否できない

筈だったが
人間だけはバスコントロールを神から与えられて
避妊をゆるされている

だから、

LOVEらぶラブ
たとえ
男と女の関係にひとかけらのLOVEが
存在しなくても
うふふの境地にたどりつけるのさ

たとえそれが

行きずりの恋
わんないとLOVE
だったとしても

誰にそれを咎める資格があるんだ

なんて
書いてはみたけど

俺には
どこまでも
ないものねだりさ


自由詩 LOVEらぶラブ Copyright こたきひろし 2019-11-29 06:06:13
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