しんぞう
秋葉竹



悲しみだけが
おれの人生なのさ、とか

くっだらない
愚痴こぼして、

ホントにそうなの?
そこにあたしは、いないの?

忘れてもいい不幸なんて
いっぱいいっぱい、あるよね?

だから、あたし、
通天閣のビリケンさんに
祈るんだ(ウソだよ)。

あしたこそしあわせに、なれますようにって。
(あ、この『祈り』は、ホント。)

そのあと。

夕陽があたしの顔を染めたのね。

それが綺麗だった、
から

しあわせだけを
感じていたいって
言って、いいよね。

それだけが
勘違いだけど
ハッピーエンド、だったりして。

そしてそのとき
その痛みを感じたうつわが
それが、しんぞう、だったりして。






自由詩 しんぞう Copyright 秋葉竹 2019-11-24 22:04:22
notebook Home 戻る  過去 未来