ビートルズ・「ハロー・グッドバイ」の謎
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難解な曲が多いビートルズの中期の作品の中で、異色ともいえ
る、驚くほどシンプルなこの曲。「ハロー」「グッドバイ」、
「ストップ」「ゴー」、「イエス」「ノー」など正反対の言葉
を曲の最後まで繰り返すだけ。それなのに、同じ1967年のリリ
ースのシングル「愛こそはすべて」「ペニーレイン/ストロベリ
ー・フィールズ・フォーエバー」の中での売り上げが一番多かっ
たなんて、現代の感覚ではやっぱり不思議です。その歌詞の謎を
読み解こうと、ファンの多くの考察がなされたようです。

http://beatlesinmind.blog101.fc2.com/blog-entry-136.html

一般的にはWikipediaに記載があります。Wikipediaによれば、
マッカートニーは次のように言っています。

アリステア・テイラーに対し「この世に存在する相対するも
のを叫んでみて」と要求。テイラーが「black and white,
yes and no, stop and go, hello and goodbye」と答えたこ
とから本作が生まれた。このことについてマッカートニーは、
「相対する事柄について書いたもので、ジミニャーノの影響
かな。深遠なテーマさ。男と女、黒と白、漆黒と象牙色、高
いと低い、正確さと不正確、上と下、こんにちはとさような
ら…曲にするのは簡単だった。」「物事の二面性について書
いた曲----------

さて、ここでジミニャーノの影響となっていますが、彼はカト
リック教会の助祭で、のちにモデナの司教となったという事以
外は、わかっていません。また、---深遠なテーマさ---と言っ
ている事が気にかかります。

さて、ここで私の詩の登場です。

-----量子力学を詩にしてみたら、それはビートルズの
「ハロー・グッドバイ」の世界だった------

私の詩、「量子の彼方」について、複数の方たちから
ビートルズの「ハロー・グッドバイ」の歌詞を思い出
す、というコメントをいただきました。

レノンの「アクロス・ザ・ユニバース」にみられるよ
うに、宇宙に関係する曲もあり、この詩の「量子もつ
れ」のことを、ビートルズも知っていたのかもしれま
せん。偶然とはいえ、私も驚いています。ビートルズの
ファンの方たちも驚くかも知れません。この曲のころに
は、すでに「量子もつれ」のことは広く知られており、
だいたい次のように説明されていました。

---ペアになった粒子Aと粒子Bのそれぞれのスピンの向きが
「Aが上向き・Bが下向き」と「Aが下向き・Bが上向き」との
重ね合わせ状態を形成している場合です。このような場合、
一方の粒子を観測してその状態が分かれば、もう一方の粒子
の状態は観測するまでもなく、決まってしまうのです。たと
えば、Aが下向きだと観測されれば、その瞬間Bは上向き状態
に決まります。これは状態の瞬間収縮により瞬時に起こります。
------

「量子もつれ」の関係にある2つの粒子は、どんなに離れていて
も、この性質を示します。しかも、これは一瞬で起きるのです。

この上向き・下向きは1つの例えで、YESとNOでも、helloとgoodbye
などでもよいのです。どうでしょうか、この説は。---深遠なテーマ
さ---と言っていたのが、この「量子もつれ」のことだったなら、納
得できます。

こんな事があってから、「ハロー・グッドバイ」の世界が、より楽し
くなりました。YES NO、hello goodbye、stop go、---と彼らが歌
うたびに、宇宙空間を飛ぶ2つの粒子の姿が見えてきて、これまでには
ない感動的な曲になりました。この曲が売れたというのは、なんとな
く、こんなに深い理由がある事を、ファンが感じ取っていたのかもし
れません。




散文(批評随筆小説等) ビートルズ・「ハロー・グッドバイ」の謎 Copyright st 2019-11-23 11:06:22
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