フエフキスイセンの妖精
丘白月


涙で喉に詰まる音が落ちて
無限の宇宙に転がっていく
笛吹水仙の妖精は
いつでも後ろで聞いている
胸に入り込んで聞いてくれる
ストローのような花が
ぜんぶ吸い取ってくれる
妖精がこっちだよと言う
手を引かれ入っていく
花の中で妖精が強く強く
私を抱きしめてくれた



自由詩 フエフキスイセンの妖精 Copyright 丘白月 2019-11-19 20:27:39
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