メール/リトルネロ
チアーヌ
メール
メール大臣
反メール
メール子
にわかには信じがたいことかもしれないが、育児の最中に、自宅の電話線を抜いている主婦は多い。同時に彼女たちは、インターホンのスイッチも切っておく。これはなぜかというと、子供の昼寝の時間帯に大きな信号音が鳴り子供が目を覚ますことを警戒してのことである。だから、子供を持つ主婦同士は、お互いの事情を汲んでいて、昼間にいきなり電話をかけたりはしない。そこで登場するのがメールである。メールは
メール菜
(仮)メール
メールごはん
メ
ー
ル
メール憲法
トーマス・ウェストランド・メール卿
だからそういうことではなく、そのメール何が書いてあったのか、それだけが問題なのである。そのメールの提出をもしも拒むということであれば、極刑もやむえない。まぁ、それもよかろう。アーネットが斧を磨き明日の用意をしているようだ。今夜のうちに良く考え、メールをプリントアウトしたまえ。明日の朝、一番鳥が鳴くまでにメールが用意できなければ、お前は断頭台の露となるだろう。
メール症
メール師
メール漁
非メール
メール伝説
そのメールのために一体何人の人間が苦しんだことか。しかし僕はどうしてもそのメールを手に入れずにはいられない。青白いパソコンの画面に神々しく立ち上がるそのメールは、手に入れたものだけが読むことができ、けしてプリントアウトできない。ダウンロードを重ね、ウィルスにやられ、一体何台のパソコンを無駄にしたことか。このメールが隠されているという噂を聞き、何度糞みたいなゲームをクリアしたことか。しかし答えはそこにはなかった、そのメールは、海外のサイトまで行かずとも、身近な場所に隠れていたのだ。メーテルリンクの青い鳥を覚えているかい?僕は、僕は、なんて無駄なことをしていたのだろう。幸せはこんなに身近にあったのだ。ああ、メールが点滅している、まもなく消えるのだろうか。どうしてなのだろう、涙が止まらない。
自由詩
メール/リトルネロ
Copyright
チアーヌ
2005-04-06 16:11:12