トイレ
mmnkt

トイレに入ると
足が冷たくなった
窓が開いていて
風が流れ込んでいた

小便をした
あたたかそうだった
もっと寒かったら
手をつけたかもしれない

東の雲が
肌を赤くしていた
紅葉と溶け合うようにして

狂わぬように
目立たぬように
そこに意識がある内は
生を謳歌できない

それよりも大切なことが
彼らにあるならば
憐れむ権利など
誰も持っていない


自由詩 トイレ Copyright mmnkt 2019-11-19 19:22:34
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