冬のセレナーデ
丘白月


瞬きの瞬間に名前覚え
会うたびに癖を覚え
好きになった時の
あの心地よさと興奮は消えず

どうして忘れられようか
一度でも本気で愛したら
言葉の一文字さえ捕まえたい

嫌いになると決めた夜は
好きになった夜の何百倍も
心臓が熱くなっていく

心の海から溢れる涙は
こんなにも塩辛くて
恋の満潮はゆっくりと
時間の隙間から漏れて
長い長い時をかけ引き潮になる


自由詩 冬のセレナーデ Copyright 丘白月 2019-11-18 19:59:50
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