梅昆布茶

はてしない海原をほんとうにボートで横切ってきたのだろうか
詰まらないことで
凹みはしないがだれも助けのない雑踏のなかを

天気予報のない生活の中で
気象予報士になれたら素敵だったかもしれない

あるいは露出した地層の中から
古代生物の痕跡を発掘することが
無上の喜びみたいな人生もとっても有りだし

ぼくが透明になるまえに
きみが透明になってしまうのだろうか

きのう島の南で揉め事があったらしい
きのうのきのう島の東では部落の独立運動が勃発したらしい

この島では壁新聞ではまにあわないほどに
ちいさなできごとが頻繁に出来してゆくのだが

天国もちかいと猫に自慢する

さびしさと勘違いした金の無さ

北京語の秋のはつおんさがす夜











自由詩Copyright 梅昆布茶 2019-11-18 14:50:36
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