手袋
ミナト 螢

冬の始まり秋の忘れ物

真っ赤な紅葉が
地面に寝そべり
手袋と間違われて
拾われる

掌に乗せる小さな芸術

手を温めるには
物足りないけど
目を休めるには
十分すぎる

できればその体に運ばれて

どこか手袋が
いらない場所まで
誘ってくれないか
泳いでくれないか


自由詩 手袋 Copyright ミナト 螢 2019-11-15 14:25:05
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