救い
立見春香

秋だから
心まで透き通る青い高い空の下

心までその色に
染めてほしいの。


そっと、
逆らわないで
生きている

悩みを
すこしでも
少なくしたいから

だれのことも
嫌いたくないから
そんなことで
疲れてしまった
むかしの私が
みっともなくて
ただ生きている今なら
もう、
冷たい顔して表情強張らせて

いるし

そのままで頑張って生きて

いくよ


もう、
死にたいなんて
思いたくないのでね



ほんわか、

生きたいよ……




悩むくらいなら幾らでも
悩んでみせます
でも、
憎ませないで。

だれのことも
憎みたくないの。


秋だから
心まで透き通る青い高い空の下

心までその色に
染めてほしいの。

だれのことも
憎みたくないの。


憎んで当然の
アイツのことも
心から消したいだけ、

ほんとうに
それを望んでいるだけ、


ほんとうは
それだけが、

救いなの………





自由詩 救い Copyright 立見春香 2019-11-03 11:32:24縦
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