もうねむい
はだいろ

職場の女性の夢をみた
おとといの夜だった、または、明け方だった
後ろから、素手で、目隠しをされた
じゃれつかれたわけだ、とても育ちの良い美人さんだ、
僕は嬉しかったなあ・・・


昨日の夜の、または、明け方の夢は、
苦しかった
もう忘れたけれど、前の向かない仕事で、
とうとう大失敗をした夢か、
好きでたまらなかった女の子に、
後戻りのできない失敗のゆえ、
永久に会えなくなる夢だった

目が覚めて、ああ夢でよかった、と思った
でも仕事は夢だったけれど、
失恋は夢ではなかった



今日は職場の懇親会だった
事前に座席が決められていて、
たまたま、僕はおととい夢を見た女性の前の席だった
前フリの司会者が、
女性が8月に結婚したことを発表し、
みんなからだということで、
金一封か何かを渡して拍手した


女性が映画好きということは知っていたから、
ただ一言、
一番好きな映画は何ですか、と聞きたかったけれど、
もう会話力をすっかり失ってしまった僕は、
とうとう何も聞けないままだった
そこにいない誰かの話題ばかりで、
僕の話題は何もなかった







自由詩 もうねむい Copyright はだいろ 2019-10-30 22:34:14
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