月曜日
ミナト 螢
疑い始めて聴き流してた
音がくれる歓びや哀しみが
どんな曲でさえ心を離れて
戻らない旅を続けるのなら
カレンダーの左端の箱に
生ゴミを捨てる怠け者では
宝物を置く場所も分からずに
クローゼットの奥を探してる
左右で違う靴下の色を
ズボンの裾が隠して歩いた
片足をどこかに踏み入れたまま
少し冷たい風に区切られた
見上げる空と階段の向こうで
とんぼの羽根が窓ガラスに触れて
セロハンテープのように止まると
世界が回るのを眺めるうちに
また飛んでゆけると思い直して
眼鏡のフレームを顔に合わせた
自由詩
月曜日
Copyright
ミナト 螢
2019-10-29 06:34:10