Re:天気の子リライト
はだいろ

ちょっといろんな意見を読んでみて
町山智浩のしゃべっているのを220円(たぶん税込)で買って
聞いてみて考えた。


いやいくらなんでも、そこまで深い見方など、
僕にはとてもできないし、
それは、感性の問題であり、教養の範囲にもよるし、
映画よりも、この解説の方が、よほどすごいなあ、とは思った。


で、
僕は「天気の子リライト」で、個人と世界を天秤にかける話だとしたら、
まるでテーマが突き詰められていない、率直に退屈だと書いたのだけれども、
町山智浩の言うには、
その世界はすでにディストピアであって、
そもそもこの汚い世界に何の責任も負っていない子供たちが、
自分の一番大切な人を愛するということによって、
世界、つまり僕たち大人の作ったこの絶望的な世界に刃を突きつける、
という凄い映画だ、ということらしい。


いやあ、
そう言われてみればもう一回見てみたい気までしてきた素直な僕・・・
だけど、率直な疑問として、
そもそも性風俗に何の抵抗もない僕としては、
やっぱりエロゲ設定のラノベにしか思えなかったりする。
そりゃ汚れてしまいましたよ、生きていれば、誰だって50歳にいつかはなるよ、
愛だの恋だの、そんなもの、
たわごとにしか、現実として思えない。
たわごととして、美しいのだとしか思えない。


そんな自分ももう一度恋をして、吹き飛ばされてみたいのだけれど、
それよりも生活。
もしそれがディストピアならば、
やはり、あの少年は、この映画において、
そもそも主人公にはなりえなかったのではないのだろうか。
むしろ、あのおじさんの方を主人公にするべきだったのではないだろうか。
もちろん、
それは全然違う映画だし、
ひとつもキャッチーではないけれど。


一途な少年と少女によって、
生き方に拳銃を向けられ、何かしらの決定を迫られるのは、
汚い、卑怯な、大人の側の、
誰かでなければならなかったのでは、ないだろうか。



僕はそう思う。









自由詩 Re:天気の子リライト Copyright はだいろ 2019-10-18 22:02:45
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