パン職人
本田憲嵩

ジェラシーのベーキング?
押しつけがましくならないようにと
出来るだけ削ぎ落としたつもりで
膨らんでしまうもの
必死に抑えながら
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私もしょせん凡百のパン屋の男に過ぎないのだと思い知らされます
私は膨らまないエゴの米粉を用いて
容(かたち)のないほどの寛容な竈と、聖火のように穏やかな水で焼く
異端のパン屋になりたい



自由詩 パン職人 Copyright 本田憲嵩 2019-10-18 02:04:14
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