感傷
ミナト 螢

太陽の目を
見た日に始まった

心を読まれて
裸にされる
透明な鏡
なぞる指先で

言いたかったこと
言えなかったこと

輪郭になる前の
言葉だけが
壊れそうだから
大事にしたよ

伝えたかった
伝えられなかった

ぶつかる思いを
糸で引き合えば

一緒に転んで
差し出す掌
今度は誰に
向けたら良いだろう


自由詩 感傷 Copyright ミナト 螢 2019-10-01 09:06:08
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