なんだそりゃ
メープルコート


 海沿いのカフェで猫があくびした。
 隣の席で彼女があくびした。
 その様子がそっくりだったので私は笑った。
 君が猫なら僕は何だろう。

 港の見える丘公園で二匹の猫がじゃれていた。
 港を見ていた彼女が僕にじゃれてきた。
 その様子がそっくりだったので僕はまた笑った。
 君の前世は猫だね。じゃあ僕は?

 彼女は僕を認めてくれる。
 認められるって嬉しい。
 彼女に素直に言ったら笑われた。

 僕が何者なのか誰も知らない。
 でも彼女だけは僕を認めてくれる。
 生きているって素晴らしい!


自由詩 なんだそりゃ Copyright メープルコート 2019-09-27 01:13:20
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