ただれる月夜
秋葉竹



松川の
駅に到着した方の
きらめく白刃陽光を受け

変わらない
昔を思い出す癖は
スプーンを使って流し込むだけ

次の人
捜す力も気もなくて
悪人だと知るただれる月夜に

年を知り
冷たい風と恋をして
悲鳴のような喘ぎを聴こうか





短歌 ただれる月夜 Copyright 秋葉竹 2019-09-23 17:05:41
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