農夫と秋
ひだかたけし

青みがかった空を背景に
農夫が篭から肥料をまく
大気はまだまだ熱気を孕み
夏の真上で微かに微かに秋が舞う

けれど、

青みがかった空を背景に
農夫が篭から肥料をまく
彼も篭も青に染まり
黒土が幾層にも崩れては
天上で待機する秋を待ち
農夫が篭から肥料をまく

あの黄金に色付く大地の下で
心を踊らす収穫の日まで











自由詩 農夫と秋 Copyright ひだかたけし 2019-09-15 11:59:50
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