autumn
la_feminite_nue(死に巫女)

秋の落ち葉のあいだに、
 アスファルトの道がある。
そのあいだ、そのはて、
 遠くからビルの波は連なっている。
後ろ向きに見つめても
 何も見つからない道を、
わざと後ろにふりかえって、
 あなたは落ち葉の道をゆく。

後ろ向きに見すえても、
 何も見つからない小道を、
アスファルトのうえを、
 彼の女は過ぎてゆく。
花時計が正午を照らし、
 雲が永遠を束ねている。
ビルの波は連なって、
 美しくも醜くもないと、そっと囁き。

あなたは遠く、千里もはなれた場所から、
 ここへ、それから、やがてあちらへ。
鏡に映った影を、
 子供が見ている。子供が見て……
アスファルトのあいだに。
 道はあるかしら……?
千里もはなれた場所から、
 あなたは後ろをふりかえって、


自由詩 autumn Copyright la_feminite_nue(死に巫女) 2019-09-12 18:34:12
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