風を縫う(なつ)
唐草フウ




まっ黒くて
長い長い肢が きょうも
地面から 抜ける
親不知の速さで



(季節 だ)(季節 だっ た ) (った)(ったーーーーーーーんn

 
湿り気を編み込んだ
道から熱の帯びる日は
蒸れた頭から
ぽー としてしまうから
焦燥感を待つ
換気扇が星のように遠い


乾びに燥った
汗さえ拭くのが追い付かない日の
青空が
噴火して
泣きたそう
大きな大きなタオルがないから
青く発してこらえているの?



いつでも
あなたは
そこにいるのに
分類しようとする
分別してしまう
遮断して開放する
見て無視する
わたしが
毎日同じでないように



月日の
吐息を集めたら
こうならないかって、いう
じゆうけんきゅうをしてみたくて
針に糸を通して
外に出ても
どこにいても
この作業は
一向に終わらない、んだろう



あなたは止むことがないからだ



(まだ、季節)(いっぱい、季節)(あと何個も、季節)(Re:じゃない)



まっ白な
ミルクでまなこがいっぱいになったら
あなたは手を振る、んだろう
それまでは


















自由詩 風を縫う(なつ) Copyright 唐草フウ 2019-09-02 08:13:22
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