昼と夜が交互に繰り返されている
こたきひろし

どうしても
無欲には
なれない
なれる訳がない

それどころか
この心も体も欲望が満載で
特に体は
時には自制がきかない

選ばれた一握りの人間にはなれなかった

俺は
満載の欲望を乗せて
公道しか走れない
トラックかもな

アクセルが重いぜ
なのにブレーキが不安だ
この先どっかで
ハンドル操作も誤りそうだ
その際
自爆するから
人を巻き込んだりしない
けど
そのつもりさ

もし
選ばれた一握りの人間になれていたら
豪華客船で安眠貪りながら
世界をこの手に入れたかもな
どこまでも自分の手は汚さずに

いやそんな訳ないか
そいつらは
そいつらで
俺には想像つかないアブナイ海を
渡っていくに違いねえべ

昼と夜が交互に繰り返されている
いつからだ
そんなの知らない
知っても意味がない

俺は
一般極道
じゃなくて
国道
ちんたらちんたら走っていくから
気に入らねえなら
抜いていってくれ

後ろから煽られても
鈍いから
どうにもならねえからよ





自由詩 昼と夜が交互に繰り返されている Copyright こたきひろし 2019-09-01 09:04:35
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