妖精のプディング
丘白月



雨の夜はプディング
香辛料と優しいミルク
開いたばかりの花
熟した果実の香り
オーブンに入れて
待っている間に
手紙の返事を書く

私の心は言葉に刺され
赤くやわらかく
プディングのように
腫れてしまっているのです
同じ気持を食べませんか

いつの間にか雨は上がり
月に虹が架かる
オーブンから
森を満たす香りが漏れる



自由詩 妖精のプディング Copyright 丘白月 2019-08-23 08:13:16
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