かなしみのふち
次代作吾

覆水盆に返らずなんて言う
盆があるだけ良い
あわてて水を掬いにいったら
盆を膝で割ることもある
かなしみのふち

小さなことが気になって
大きなことがどうでもよくなって
大きなことに気分が悪くなって
小さいことにつまづいて
かなしみのふち

常に落下しているとしたら
今いるこの一点はふちになる
やじろべえ

ぜんぜんうまいこと言えてない
詩になっていかない
そうゆうふちで
かなしみはポケットから
はみ出してるぐらいのもので
あんまりたいしたもんじゃない

そうゆうかなしみのふちで
鏡を見て
変な顔をしてみたり
お酒を飲んで
換気扇の下でおどったり

動くなぁって
動いてるなぁって


自由詩 かなしみのふち Copyright 次代作吾 2019-08-18 23:34:35縦
notebook Home 戻る