はじまりのはじまり
田中恭平
書くこと
奇なり
天使の
声を聞く如
わたしに与えられた
(または奪った
一切合切を
詩に
放棄したい
というのが
そもそもの原因だった筈だ
それでわたしは練習をはじめたし
いま、まだ練習のさなかにある
夏
咲かない花
わたしは巡ることにした
巡礼することにした
これらは勿論
比喩
で
ある
わたしが愛する人種はどこにいる?
燃えて
燃えて
燃え尽くして
凍りついたやつら
わたしは出会おうとした
そして読んだ
強さではなかった
脆弱性と
或いは愚痴だった
自由詩
はじまりのはじまり
Copyright
田中恭平
2019-08-16 14:49:45縦