水と物を書くっていうこと
田中恭平


掬う
水を
たゆたう水を
たのもしい水を
夏は
掬う
濡れて掬う
遠景には


遊び
めいっぱいに
体を
動かしている
わたしは書く
濡れた

そのままに
書く
ほうっておけば
乾くもの
炎帝に
仕えた手を
ながめる
じっと
じぶん
ばかりを見る
草の薫る
どこかに
眼は
ころがっていて
それを通してみる
書く
わたしを
なぜ書いているのか
わからなくなるまで書く

 


自由詩 水と物を書くっていうこと Copyright 田中恭平 2019-08-13 09:01:36縦
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