わたしは
こたきひろし

わたしはわたしを
いちばんに思う人だから
いちばんにしか
思えない人だから

わたしはわたしが大切にするものを
失いたくないものを
全力でまもりたい

わたしは
時に正義を口にするけれど
それは自分を美化したいだけで
けして正義に参加したい訳じゃない

わたしにとって
書くという行為は
自分の正体を暴露するためのもの
なのだ
しかないのかもしれない
そうする事で
わたしはわたしの危なげな内面のバランスを
たもっているのに
過ぎないのかもしれないのだ

要するにわたしは
馬鹿で阿呆で
どうしようもない人間なんだ


洗顔と歯磨きをしながら
洗面台の前の鏡を覗きこみ
そんな思いを痛感している
愚か者なんです

果たして
わたしの明日はどっちだろう

方角がわからない
わからない
わからない
わからない
わからないのです


自由詩 わたしは Copyright こたきひろし 2019-08-11 03:24:20
notebook Home 戻る