なつのいちばん平なところ
はるな


なつのいちばん平なところへ
わかい鳶がよりそって
切り裂くようにとびたったなら

さんざんひかりに照らされて
得体をなくしたさびしい熱が
誰か誰かと呼んでいる

正直なものが高くとび、
嘘つきものが飛ばないならば
ひまわり畠をぬいとって、
やさしいかげへはいろうか。

そうしてふたりひとかたまりの
たいらな土になったなら
あさってに来る大きな雨に
ながれて夜にかえろうか。



自由詩 なつのいちばん平なところ Copyright はるな 2019-08-08 10:46:48
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