刹那的に
こたきひろし

あの人は嫌い
あの人は好き
あの人はどっちでもない

そしてその他には
興味も関心もわかない
おおぜいの人
その他おおぜいの人

あの人は私に好意抱いてくれそうだ
顔を会わせる度に
素敵な笑顔見せてくれる

あの人は私が嫌いなんだ
顔を会わせても
無表情
挨拶しても
返してくれない

好きな人には
好きになって欲しい

嫌いな人だから
好かれようなんて思わない

その他おおぜいの人には
何も思わない
感じない

道端の石ころと同じ扱い
私だって誰かの
その他おおぜいの人になったら
きっと同じ扱い

人類皆兄弟
なんて信じない
それを言い出したら
ストレスをうむだけに違いないだろう

興味も関心もわかない相手の中に生きているから
疲れなくてもすむわけだし

好いたり
好かれたり

その延長に
愛情の雲がわきあがるんだよな
雲が雨を降らしたり
風を吹かすから
人は悩んだり苦しむのさ

ちかしい関係って
疲れるかもな

時には
憎悪に変形したり
ねじれて歪んだり

扱い難しい

でも
でも
でも

愛されたいよ
たとえ刹那的でも
構わないから

やっぱり
愛されたいよ
たとえ刹那的で
明日は跡形なくなったとしても

あれ?
肝心な私の愛は雲に隠れてしまったかな

たとえよ
たとえ刹那的でも
愛したいし
愛されたいのが
人の切なる想いじゃないの

一方通行
進入禁止なら
停止してUターンするのがベスト
だよね

それを暴走したら
大破するだけ


自由詩 刹那的に Copyright こたきひろし 2019-07-28 00:21:39
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