夏の色の目眩
赤椿

蝉の声が賑やかになってきましたね

空の青も 夏の色が滲んできています

特別な思い出など 無いはずなのに

夏になると 何かの懐かしさに 叫びたくなりませんか

なので 取り分け夏は苦手で

手のひらに 暑さのせいではない 汗をかいています

夏の陽射しに目眩を起こして 白昼夢を見ませんか

黄色いスカートが揺らめいて

その向こう側に

懐かしい 遠い昔の 夏が広がっているのです


自由詩 夏の色の目眩 Copyright 赤椿 2019-07-22 23:24:00
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