要らないものと足らないものの比率
こたきひろし
空模様は空の気分しだい
なのに
わたしの毎日は単調
わたしの選んだ生き方は単純
わたしの肉体構造は
しいて言うなら凹
ずっと同じ男と
一つ屋根の下で暮らしていた
その間に
子供が産まれ育つ
家族になった
家族が雨風をしのぐ家は
いつの間にか
そこに棲む人間と同化して
食べては排泄を繰り返していた
日々の暮らし
家には要らないものが増えていき
その分足らないものが増していく
その比率の中に
日々の生活がある
のかも
自由詩
要らないものと足らないものの比率
Copyright
こたきひろし
2019-07-13 13:51:09