エイリアン?を見た
マサヒロK

人間は、先入観があると、目の前に何かがあっても認識できないことがある。たとえば、何か探し物をしている時、その物があまりにも自分の記憶している形状や色と違っていたり、予想外の場所に置いてあったりすると、それが目の前にあっても気が付かないことがある。人間の意識とは不思議なものである。
 すでに亡くなった方だが、私の知り合いで、日常的にUFOをよく見る人がいた。「どうやったらUFOが見れるのですか?」と聞くと「心が透明になれば見れますよ」という返事。その当時はその言葉の意味がわからなかったが、結局、先入観があったら見逃すという意味だったのではないかと、今は思います。
 その方が旅行先で撮ったUFOの写真を3枚ほど見せていただいたことがあるのですが、内2枚は雪国の雪原で撮られた写真。雪原の上空に、菱形でダイヤモンドのように白く輝く物体が浮かんでいる。インターネットで見られるような写真ではお目にかかったことのないような形状、色。とはいえ、「UFOです」と言われれば、「ああ、確かにそうだな」という意識の範囲内の写真。しかし最後の3枚目は、表現不可能の物体。いや、物体と言っていいのかどうかさえ分からない想定外の代物。
それは、雲の上を飛行中の旅客機の窓から撮られた写真。旅客機の主翼のところになにやら真黒い影のようなものが映っている。「???」私がわけのわからない顔をしているとその方が「ああ、それはエイリアンの写真だよ」とのこと。「エイリアン?」「まるでヨットの影みたいな形でしょう?」確かに、言われてみれば帆を立てたヨットの影のようにもみえる。しかし、その形状は地球上の、というか、今までの人生で自分が見たあらゆる物体のどこにも属さない形・色。それが飛行機の主翼のところに立っている?座っている?置かれている?浮かんでいる?形状が不明なのでどういう状態でそこにいるのかもわからない。エイリアン、と言われなければそれがエイリアンなどとは絶対思えない。普通我々が「エイリアン」と言われて想像するのは、目が大きくて胴体に対して頭が異常に大きい、しかし基本形態は人間とも共通している人間型宇宙人(通称グレイ)だが、このとき見たエイリアンの写真は、そういう我々がイメージする宇宙人ではなく、「人」という形状とはかけ離れた表現不可能の代物でした。
しかし考えてみれば、我々と全く違った星に生きる生物が、我々と同じ形態をしているわけがない、という考え方もできる。いや、むしろそれが本当かもしれない。ネット上で見かけるエイリアンの写真・映像は果たして本物なのか?自分にはわかりません。自分が見た写真だって、「それはトリックじゃないのか?」と言われれば否定も肯定もできません。しかしあの写真は、何年たった今も目に焼き付いて離れません。はたしてあれは何だったのでしょうか?
先入観を無にして物事を見れば、何かを見つけられるかもしれませんね。


散文(批評随筆小説等) エイリアン?を見た Copyright マサヒロK 2019-05-26 23:44:12
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