季節を探して
帆場蔵人

夏を探して
蝉の声に踊れば
踊れば夏でした

七日の後に声は枯れ
日めくり秋にちかづけば

鳴いているのは蝉でなく
あれは鹿の子の笛の音
いいえ、それも夏でしょう

では秋はどこ、どこでしょう?

ちりちりと視線がもえる
鹿の背に乗った紅葉に
仄かにはえる

秋のうぶ毛を撫ぜる風


自由詩 季節を探して Copyright 帆場蔵人 2019-05-12 15:09:28縦
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