空中
ミナト 螢

光が通る
レースのカーテンで
作られた道を
あみだで下る

当たりはなく
はずれもない
同じ場所に
並んでいるブランコ

影絵のような
小さな乗り物で
この身体を
縛り付ける鎖と

冷めてゆくけれど
置いていかないで

光が終わる
その日のうちに
時代遅れの
出窓に座って

結んだカーテン
揺らす遊びで
僕はどこか遠くへ
行こうとした


自由詩 空中 Copyright ミナト 螢 2019-05-04 11:36:14
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