まるで愛のように
ハァモニィベル




くろずんだ緑色の風景がびてゆく
流れる光の寂しい故郷ふるさとの未来は
今だけかすかにほんのりと盛り上がって
けれども
断えず推移していく

にぎやかな星の暗い森林モリに眠り続ける
差し伸べた小枝の戯れにも似た仕草しぐさ
何の影響も持たない意識の記憶となって
けれども
眺めては過ぎ去っていく

 いつも
 そうなっていく現実を
けれども
そうなっていく現実を

 わら

はげしく意味を忍ぶ言葉のように
熟知のかなわぬ地図を広げては、また閉じて

まるで愛のように

網に指を絡め
首に針金を巻きつけ
球の上で数億の眼がにらみ合う

まるで愛のように







自由詩 まるで愛のように Copyright ハァモニィベル 2019-05-03 03:21:30
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