ラブソング
高林 光

あなたのなみだのわけを
いまも思っている
たくさんの傷をかかえて
くもりゆく心に光をあてたから
てらされた街灯の二人の影が
どこにいたってついてくるように、あなたとわたしのま
んなかには
なみだのつたう道もあって
君の頬からこぼれ落ちたかなしみを
できもしないのにぬぐってみせた
もしひとつだけ願いが叶うならば
いつもよりも遠いテーブル越しのあなたを
まっすぐに見つめるために
すこしだけ酔ったふりをして
ぐちゃぐちゃに絡みあった指を
にぎりしめていてもいいですか
抱えきれない想いを言葉にかえようとしても
きっと伝えきれないだろうから
しあわせな未来の夢に支えられるように
めくられていく時のページを
ただ、あなたと
いつまでもそばにいられるように


            ラブソング Inspired by サンボマスター


自由詩 ラブソング Copyright 高林 光 2019-04-24 18:21:06
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