たんぽぽ
はるな


季節はつぎつぎ仕舞われて
ま新しいシャツの朝、とびはねた分だけ沈む靴

いつ吹雪がきてもいいように準備しておくんだよ。
たんぽぽを乾かして瓶詰めにして
転んでも泣かないように、いつもすこしだけ傷ついておくといい
そう、
死ぬのがこわくなくなるように、少しずつ死んでおこうと思った。
それからわたしは16歳で、庇護されて、甘やかされていたけど、
それでもだれも一緒に転んではくれなかった

シャツ、ビル、自転車の影がゆがんで動くのがおかしかった。
指定された服をきちんと来て、
いつもすこしだけ傷つこうとしていた


自由詩 たんぽぽ Copyright はるな 2019-04-18 09:15:08
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