道徳
来世の


 少女の告白した罪を
 ゆるしてあげたかったわたしも、
 少女であった

のどけき春
光のさなか
惑いにとらわれた指のかわりに
野花をそっとよけ
スカートのひだが重なりあう

したたり落つ、孤独
きみの失ったすべてを溶解した
導火線
沈んだきりの海底 へ
 / 飛びこむ
   飛びこんできて /
   !
 /

 あしたがほどけてゆく


もつれる足で
校舎のかげに背をむける
わたしたち、 進級しない


自由詩 道徳 Copyright 来世の 2019-04-04 16:53:14縦
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