私訳
吉岡孝次

「投擲、これ能うべし。」

宇宙の暗さから逃げまどう風 蚊帳の内外なる夏期休暇
もがれた鳥の足 恋人の老いた指先

明日から剥離した今を
夜半
突きつけられ ごっそりと、にやつく。

灯火の下に明るい、
個の闇と横たわりながら。


自由詩 私訳 Copyright 吉岡孝次 2019-03-31 00:04:10
notebook Home 戻る  過去 未来