開花
ミナト 螢

頭の上に
王冠を乗せる
例えそれが
幻だとしても

春の日向を
掴めるだけでもう
靴紐の長さが
短くなる

旅人の靴が
動き出すまで
たくさんの爪が
剥がれるように

桜は空気を
押し上げ舞った


自由詩 開花 Copyright ミナト 螢 2019-03-26 20:24:21
notebook Home 戻る  過去 未来