幽霊

あなたの顔が赤くなったり青くなったりする。
いま映画館でスクリーンの前だ。

キャラメルポップコーンをつまみながら観ているがその手が止まる。
あの慈しむべき人がナイフを向けられている。
そしてそのナイフが腹部に刺さらなければならない理由は…気持ちいいから!!
平たい金属が
プツッと皮膚を開き
肉を掻き分け
内臓を蹂躙する感触を味…わ…い…たいから。

さぁナイフが腹部へ!

あなたはこれをひどく許せない!

ナイフを掴んで止めようとスクリーンへ走ってゆく!!


自由詩Copyright 幽霊 2019-03-21 10:00:07
notebook Home 戻る  過去 未来