あなたの隣にわたしが座る
かんな

愛を置き去りにした冬が
過ぎていく窓辺でカーテンが
揺れて夜をなびかせる

きれいな思い出を詰め込んだ
ハードディスクで再生した今を
忘れないように上書きする

切なさがひどく滑稽で
繋ぐ手はとてもあたたかいから
君のまぶたの裏側に触れたい

誰も彼も泣きながら笑う
正しさのルーレットが止まり
あなたの隣にわたしが座る

こんにちはとさようなら
繰り返し唱える魔法を名付け
日常と言うのか奇跡と呼ぶのか

迷ったときは斜め上にある
晴れた日の青空を見上げる



自由詩 あなたの隣にわたしが座る Copyright かんな 2019-02-12 18:58:31縦
notebook Home 戻る  過去 未来