狂った花の恋
立見春香


ずっとずっとかかわっていたい
気持ち

痛い

腐れ縁とかいったっけ
ふたりがふたり
好き同士でも
ふたりの
ためにならない
好きもあるものね


そんな恋って
しっくり来なくって
のんべんだらりが心地よくって
でも
燃えつきるみたいな目に遭ったり
でも
けっこういい加減に好きだから
けっこう冷たい水に流されたり

糸のような細い恨みが
毒のような呪いにかわるとき
それでもいい
もう少しでもいっしょにいたい
からっぽみたいな感情に
それでも無くならない『好き』

それをそのままに『好き』って。

ひとりはさみしいからダメとか
冬の孤独は寒いからイヤだとか
いっしょにいてくれるだけでいいからとか
そんな
どこへも行けない
世界といっしょに腐って行く
気なの?

いっしょにいたいのも、痛いし、
わかれてあげたいのも、痛いよ。

でもないものねだりの反対でね
あるけど捨てなければいけないものも
あるよね
こころ千切れて血を流してもね

狂い咲きの花が咲いたら
狂ったままで散るしかないんだものね






自由詩 狂った花の恋 Copyright 立見春香 2019-02-11 14:22:21
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